2017-04-26
子どもの咬合を考える会特別講演を受講してきました!
「0歳から始めよう!不正咬合の予防」 朝日大学副学長 田村康夫先生
午前は第1部として吸啜の特徴と、吸啜から咀嚼への移行というテーマでお話ししてくださいました。普段は医院にほぼ来ることがない0歳児の口腔内の変化を月齢を追いながら吸啜機能の発達、吸啜から咀嚼へ、そして嚥下の発達までを聴きました。いかに吸う機能が大切か、その後の噛む機能の発達の為に必要不可欠である事が理解出来ました。この講演を出産前に聴けていたら、我が子で観察できたのになぁと思う事しばしばでした。それでも今1歳半の娘は今の時期が乳児型嚥下から成熟型嚥下へとパターンが変化する時期である事も勉強になりました。
午後からは第2部として低年齢児における咀嚼発達の遅れへの対応というテーマでお話ししてくださいました。症例を交えてのお話しは興味深い内容でした。小児歯科での摂食・嚥下指導は全く機能していないところからその機能を獲得していく口腔ハビリテーションである事という事は当たり前の事のようで確かに!と改めて考えさせられました。
第2部の後にはシンポジウムも行われましたが全体を通して改めて早い時期からの歯科医師やスタッフの介入が必要であるのではないかとかんがえさせられました。なかなか0歳児の患者さんが来る事はないのが現状ですがおっぱいを飲んでくれない、離乳食を食べてくれないと悩んでいるおかあさんの手助けが歯科医院で出来る事もあるんじゃないかと思います。もちろんその為には準備もシステムの確立も必要かと思いますが…舌小帯切除までしたのにおっぱいを飲んでくれないと悩んで田村先生の元を訪れた3ヶ月の女の子のおかあさん。田村先生の指導と助産師さんの分泌抑制療法のおかげで8日目には赤ちゃんがおっぱいを飲んでくれるようになったという症例。この症例は早すぎる舌小帯切除に警告を促す症例でしたがおっぱいを飲んでくれるようになってからのおかあさんの笑顔の写真が印象的でした。そういう手助けが出来たら素敵だなと思います。 高木